【子供は私立か公立どちらに行かせるべき?】公立中学に行く意義は「普通」を知れること

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書いた人:タナカユウ(@tanakayu30

 

 

私立か公立か

 

 

小学生の子を持つ親なら、

中学校は私立にいかせるべきなのか、それとも公立にいかせるべきなのか

悩んだりしますよね。

 

子供の人生を大きく左右することですから、

きちんと考えて結論を出したい。

 

けど、私立中学は費用が高いって聞くし、

公立中学は環境が良くない印象があったりなど、

懸念材料が多くて判断がつきにくいですよね。

 

 

私自身は、公立中学校を卒業しているのですが、

大学は私立であることと、勤めている企業には私立中学校を卒業している方が多くおり、私立出身の方にどんな特徴があるのか目にしてきました。

 

そのため、

公立中学校を卒業した人・私立中学校を卒業した人

それぞれの特徴がわかっているつもりです。

 

な・の・で

今回は、私立に行けばどのようなメリットがあり、

反対に、公立に行けばどのようなメリットがあるのか解説していければと思います。

 

私立・公立どちらに行くことが正しいといった絶対的な答えはありませんが、

我が子をどちらに行かせるのか、判断する材料にして頂ければと思います。

 

 

 

 

公立中学に行く意義は「普通」を知れること

   

費用は私立の方が公立よりも2.8倍高額

 

まず、私立中学に通わせるとなると気になるのが、学費ですよね。

 

ここでは、公立と私立では具体的にどの程度の学費に差があるのか見て行きましょう。

 

 

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 引用:文部科学省|平成28年度子供の学習費調査

 

上記の図を見て頂ければわかる通り、公立・私立の学習費は以下のようになります。

 

1年間:公立47.9万円/年 私立132.7万円/年

3年間:公立143.7万円 私立398.1万円

 

このように、私立中学校の学習費は公立中学の2.8倍であり、

私立中学校に通わせるとなると、公立と比べて年間約85万円費用が高くなります。

 

また、3年間を合計すると約250万円教育にかかる費用に差が生まれます。

 

ここは知っておきましょう。

 

ここまでのまとめ

 

→公立と私立では学費に3年間で250万円の差がある

 

大学受験の成功を望むなら、絶対私立中学の方が良い 

 

まず、あなたが子供に高学歴になってもらいたいと思うのであれば、

「私立」中学校へ入学させましょう。

 

なぜか、説明して行きますね。

 

大手企業の社員は、半数以上が高校または中学が私立出身

 

私は現在、TOPIX 100と呼ばれる日本の中で時価総額が大きい企業TOP 100を集めた企業の中の1つに勤めています。(トヨタとかANAとかソニーとかですね。)

 

関連記事:「関関同立・MARCH出身」の私が内定を得た大手企業10社を公開してみた

 

そんな企業に勤めていて同期や先輩社員と話をする中で感じるのが、

やはり高学歴が多いと言うことです。

 

早稲田・慶応、京大・阪大・北大などの旧帝大の出身者が8割を超えます。

 

そんな方々の生い立ちを聞いてみると、やはり高校や中学校で有名私立であることが非常に多いです。(肌感50%ほど)

 

女性に関していえば、私立出身である割合はさらに高くなり、

肌感で言えば、70%ほどの方が高校か中学校が私立の方です。

 

関連記事:【20代大手企業社員が語る】大手企業勤めの「総合職の女性」の4つの特徴

 

つまり、何が言いたいのかと言いますと、

大手企業に入社する人は、高学歴である割合が多く、

その高学歴の方は、私立という整った環境下で教育を受けてきたということです。

 

 

大学の偏差値によって、平均給与が違ってくるデータもありますし、

就職を始め、高学歴であることは様々な恩恵が受けられることは事実です。

 

ちなみに東大卒の平均年収は、日本全体の平均と400万円ほど差があることがわかっています。

 

以下のグラフを一緒に見て見ましょう。

 

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(引用:国内・海外全160校 出身大学別 年収ランキング | 20代の”はたらき”データベース『キャリアコンパス』- by doda –

 

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引用:平成28年賃金構造基本統計調査 結果の概況

 

東大卒:729万円

日本全体の平均年収:304万円

 

上記のように、東大卒かそうでないかによって、年間400万円の収入差が生まれており、やはり東大をはじめとした高学歴の方々は、私立出身の方々が多い印象です。

 

 

ここまでのまとめ

→大手企業社員は、私立出身者ばかり

→高学歴は平均と比べて、400万円年収が高い

 

関連記事:【20代大手企業社員が語る】大手企業勤めの「総合職の女性」の4つの特徴 

 

勉強への意識を育む環境が、私立は整っている

  

先ほどは、大手企業に入社している人には、私立出身の方が多いということと、

学歴と年収には相関関係があるということもお伝えいたしました。

 

じゃあ、なぜ私立出身だと高学歴になりやすいのかということについて、説明して行きます。

 

それは、勉強することが当たり前の環境が私立では存在しているからです。

 

もちろん、教師や設備が良いことも十分な要素であると思いますが、

それよりも親の影響が大きいと考えています。

 

というのも、並の経済力では子供を私立中学に通わせられないからです。

反対に、年間130万円を子供の教育費にかけられるということは、家庭が裕福であると同時に教育に対して非常に熱心であることの証明です。

 

子供への教育には価値があると考えているからこそ、

年100万円以上のお金を支払うのです。

 

そんな方々に育てられている子供たちも熱心に勉学に励む子ばかりなのです。

 

だから、私立中学校内では、

勉強すること=当たり前だという価値観が形成され、

成績が向上して行き、結果偏差値の高い高校、大学へと進学して行くのです。

 

 

公立中学校の良さは世の中の「普通」がわかること

 

じゃあ、やはり全ての面で私立中学の方が優れているのかというとそうではありません。

 

確かに、私立の方が優れている部分も多くありますが、公立中学校でしか学べないことも存在するのです。

 

というのも、

公立中学校に通う意義は、

「勉強ではなく、日本という国の普通がどういったものなのか知ることができること」にあります。

 

反対に言えば、日本の普通は私立中学校では学ぶことができません。

 

普通を知ることは、ビジネスという誰かに価値を提供するという点においてとても重要なのです。

 

と言われても、公立中学校では普通が学べる?

ビジネスでは、普通を知ることが大事?

 

何いってるの?と思われていると思いますので、もう少し説明させてくださいね。 

 

 

 

93%の子供は公立中学校に通っている

 

 

まず、知っておいて欲しいことは、公立中学校に入学する子供の割合は93%ほどです。

 

つまり、日本全体で見れば、公立中学に行くことが普通で、私立中学に行くことは普通ではありません。

 

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引用:私立中学校に通う割合はどの程度?|公益財団法人 生命保険文化センター

 

なので、私立中学校で育んだ常識や普通という価値観は、

日本の世の中全体で見れば、非常識で、普通でないことが多々あります。

 

日本の多くの世帯は、子供の教育費の年間100万円以上費やすことができません。

しかし、私立に通う子供の親は年間100万円以上、教育にかけられるほど収入がある方々です。

 

そういう親を持つ子供たちが通う、私立中学校には、

世間一般の普通とは乖離した普通が存在しているのです。

 

しかし、その中にいる方々は普通でない日常が、普通でないということを認識できないのです。

 

公立中学では、勉強ができることが正義ではない

 

私は、公立中学校へ通った身ですが、

公立中学校に勉強するための環境が整っているのかということになるとそうでないことが現状としてあります。

 

例えば、私が通っていた中学校を例にあげると、以下のことが起こっていました。

 

・週に1度は窓ガラスが割れる

 

・万引きや喧嘩で、一度警察に捕まるのは当たり前

 

・酒・タバコは中学生から

 

・ドラマみたいな、机が校庭に置かれていたり、トイレの中にいる人にバケツで水をかけるみたいなイジメがある

 

・毎日問題があり、学級崩壊し、授業がままならい

 

・勉強ができること=正義ではなく、可愛いこと、権力が強いこと、喧嘩が強いこと、ヤンキーの先輩と仲が良いこと、など様々な評価軸が存在する

 

 

なので、勉強に集中できる環境があるのか、または勉強する意識が生徒それぞれが持っているのかということになると、そうでないことが言えます。

 

 

それが日本の普通なのである

 

ここまで書くとやはり、

私立の方が環境が整備されていて、

不要なトラブルにも巻き込まれなくて済むし、

大学進学率も高いのだから、

 

私立の方が良いのではないかと思われると思いますが、そうとも言い切れません。

 

なぜなら、 

 

ルールが絶対ではないし、

勉強ができる=正義でもないし、

お金持ちの子供もいれば、裕福でない子供もいる

学校に毎日来る子もいれば、年に1度しかこないこもいる

時には、腕力で戦わなければ行けないこともある

 

それが世の中であり、社会というものです。

 

そういった勉強以外の様々な物差しで動く社会が日本という国であり、

その普通を認識していないと、自分自身が社会の中でどんな役割をして行くべきなのか、明確にできないからです。

  

決して、勉強ができることだけが、価値あることなのではなく、

 

世の中の普通と比べて、自分自身のどんな部分が優れているのか認識して

それを伸ばして行くことで、社会貢献することに価値があるのです。

 

勉強が得意でないなら、スポーツ選手になってもいいし、歌手、お笑い芸人になってもいい

勉強が得意なら、勉強して先生になってもいいし、弁護士になってもいいんです。

 

どんな人生を歩んでもいいのですが、子供がまず最初に知るべきことは、

自分が世の中の平均よりも何が優れているのか知ることなのです。

 

日本の普通は、公立中学には溢れていますが、

私立中学では、ある一定の層の人間しか存在せず、そこは日本社会の普通とはずれた社会です。

 

だからこそ、公立中学といった色んな志向を持った人間がいる場所でしか、

客観的に自分を見つめるという行為ができないと言えるのです。

 

価値を生むために必要なのは何が普通か知ること

 

ここまでくると、

私立中学は偏ったコミュニティで、

公立中学は色んな人種がいるコミュニティであることがお伝えできたと思います。

 

では最後に、なぜ公立中学に行き、日本の「普通」を知ることが大切なのか、説明して行きますね。

 

世の中の普通を知るべき理由は、

 

「普通」を知るということがビジネス(経済的価値を生む行為)をする上で、

とても重要になってくるからです。

 

と言われてもよくわからないと思いますので、具体例をあげて行きますね。

 

日本で100円の水が砂漠で1万円で売れるのは、それぞれの普通に差があるから

 

例えば、

日本では水が豊富にとれ、価格も安価です。

500mlで100円ほどでしょうか。

 

しかし、砂漠など水の入手が困難な場所では、

水の価格が1万円であったとしても、購入する人がいます。

 

なぜか。

それは、場所が異なれば、普通が異なるからです。

 

日本では水が有り余っていること=普通ですが、

砂漠では、水が不足している状態=普通です。

 

だからこそ、水の不足している場所に、水を提供できれば

経済的価値を生むことになるのです。

 

あなたも、山登りの最中の自販機で売られている飲み物の価格が高かったりした経験があるはずです。

 

山の上では、飲み物の入手が困難であるという現状があるため、

高く商品が売れるのです。

 

つまり、自分が置かれている環境の普通と、その他の環境の普通との乖離を見抜き、それを埋めることが、経済価値を生むことにつながるのです。

 

つまり、日本という国の中で価値を生みたいと考えるのであれば、

日本という国の普通がどのようなものであるのか認識し、自分自身はその普通からどれだけ乖離しているのか意識する癖を身に付ける必要があります。

 

 

自分自身の何が優れており、何が劣っているのか、

または、自分自身の何に価値があり、何には価値がないのか

 

色んな人種がいる公立中学校という場所で、自分自身を見つめ直す時間を設けるべきなのです。

 

中学校から、私立に通っていると、世間と乖離した普通を身に付けることになるので、

その機会を失ってしまうことになります。

 

世間の感覚と自分自身の感覚に大きなギャップが生まれていってしまうのです。

 

ある人にとっての普通が普通でないことがあることが当たり前なのです。

公立中学校は、そういった世の普通を知るきっかけになるのです。 

 

公立中学が「普通」を知る最後の機会

 

ここまで聞いていると、公立高校や国公立の大学だって、普通を知られる環境ではないのか、という疑問を持たれる方も多いと思います。

 

しかし、高校や大学に普通はありません。

 

説明して行きますね。

 

どんな高校に多くの方が進学するのかというと、自分の偏差値に近い学校ですよね。

 

つまり、その学校にはあなたくらいに勉強し、あなたくらい遊びに時間を使う人が多くいるということなのです。

 

あなたよりも、めちゃくちゃ勉強ができる生徒はいないし、あなたよりもめちゃめちゃ勉強ができない生徒もいないのです。

 

なぜなら、入試という試験で選別されてきた人達の集まりだからです。

 

大学や専門学校も同じです。

 

自分の偏差値に近かったり、興味がある分野で学部や、専門分野を選ぶでしょう。

 

美容専門学校に行けば、周りには美容に興味がある方ばかりがいるはずです。

 

東大であれば、偏差値の高い方ばかりがそこには存在します。

 

何はともあれ、高校や大学、就職するなど、年を重ねていくにつれて細分化された世界に人々は属していくことになります。

 

そこに存在する普通は、決して日本全体の普通ではないのです。

 

もちろん、専門性を高めたり、特定のコミュニティに属すことは良いことなのですが、

 

どんな分野で自分を高めていくのか決定するためにも、

世の中では何が普通とされていて、自分自身はどんなところが普通から乖離(優れていたり、劣っているなど)しているのか認識することが大事です。

 

つまり、公立中学という環境を逃してしますと、何が普通かを知る機会は今後手に入れることは難しいと言えるのです。

 

まとめ:公立中学に行く意義は「普通」を知れること

 

・私立と公立では、学費に年間85万円の学費の差がある(2.8倍)の差がある。

・大学受験を考えるのであれば、私立の方が断然良い

・公立中学校は、勉強できること=正義でない

・公立中学校で見える世界=世の中である

・ビジネスとは、普通と普通の乖離を知ることから始まる