【ゆとり世代は年金を納めるな!】国民年金・厚生年金の負担額と支給額を比べてみた

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書いた人:タナカユウ(@tanakayu30

 

目次:【新入社員向け】お金の勉強をしたいと思ったら知っておくべき30のこと 

 

 

ぶっちゃけさ、年金って納めた方が得なの?損なの?

 

 

高齢化社会、年金制度の破綻、などなど

ニュースで見ると、なんだか自分達の将来が不安になることってありますよね。

 

毎月給料明細を見ると、いくらか国民年金や厚生年金にお金が引かれているけど、

本当に納めた分だけ、自分に返ってくるの?

 

給料も多くないのに、たくさんお金が引かれてるんだけど、

本当に支払うべきものなの?

 

色々な疑問が浮かび上がってくることだろうと思います。

 

な・の・で

今回は、ゆとり世代が実際どれだけの年金にどれだけにお金を負担しており、

将来どれくらい受け取れるのか計算してみました。

 

現在の年金制度の実態を知りたい方にとってためになることが書いてあると思いますので、5分ほどお時間を頂ければと思います。

 

 

 

 

【ゆとり世代向け】国民年金の負担額と受給額の総額を比べてみた

 

厚生年金保険料には、国民年金と厚生年金の両方が含まれている

 

給与明細を見ると、厚生年金保険料という項目はあっても、

国民年金保険料という項目が見当たらないはず。

 

なので、多くの会社員の方々は自分が加入しているのは厚生年金のみだと思われているのですが、決してそうではありません。

 

厚生年金保険料の中には国民年金保険料も含まれているため、

会社員の方々は、老後国民年金と厚生年金の両方を受け取ることができます。

 

この点はまず最初に押さえておきましょう。

 

 

厚生年金保険料は増加傾向にある

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参照:厚生年金保険料率と標準報酬月額等級の変遷表|日本年金機構

 

上記の図は、厚生年金保険料率の推移を表している図なのですが、厚生年金の保険料は現在年間0.3%ずつ増加傾向にあります。

 

政府は、2017年以降は保険料率を18.3%のまま一定とすると述べていますが、

もし仮にこのまま推移するとすると、我々が65歳となる2059年には32.5%となります。

 

ちなみに保険料は個人と企業の折半(会社が多く支払う場合も)ですので、

保険料率が18.3%の場合、給与から差し引かれるのは給与の9.15%分です。

 

もし、あなたの年収が300万円であれば、年間の厚生年金保険料は27万4500円となります。


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先ほども述べましたが、

基本的に厚生年金保険料は、以下の式で求められます。

 

「厚生年金保険料=給与×保険料率÷2」

 

つまり、給与が高ければ高いほど、保険料が多くなり、

保険料率が上がれば上がるほど、保険料が多くなります。

 

今回試算するのは、新入社員時点で年収350万円、55歳時点で年収1000万円、65歳で年収820万円とします。

 

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上記の割合で保険料率が増加し、収入が先ほど提示したように推移すると仮定すると、

我々ゆとり世代が65歳までに納める保険料の総額は、4200万円となっております。

 

 

大卒の生涯収入は3億円ほどと言われておりますから、

収入の7分の1を厚生年金に支払っていることがわかります。

 

では、果たして我々は老後に負担額(4200万円)以上に支給を受けることができるのでしょうか?

 

一緒に見てみましょう。

 

国民年金と厚生年金支給額の合計は2797万円

 

国民年金

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参照:ホーム|厚生労働省

 

まず国民年金ですが、現在年間107円ほど支給額が減少しています。

そのため、2018年現在は6万5000円ほどの支給ですが、我々が65歳となる2059年時点では支給額は月々5万8600円となることが予想されます。

 

このまま推移していけば、我々が90歳までに受け取ることのできる金額の総額は1770万円となっています。

 

厚生年金支給額

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参照:厚生年金保険 受給者の平均年金月額の推移|厚生労働省年金局

 

 

 

また、厚生年金の支給額は現在年1800円ほど減少傾向にあります。

 

そのため、2018年現在は月々15万円ほどの支給ですが、我々が65歳となる2059年時点では支給額は月々5万8000円となることが予想されます。

 

 

このまま推移していくと仮定すると、我々が90歳までに受け取れる金額の総額は1027万円となっています。

 

 

国民年金と厚生年金を合計すると、2797万円となる

 

国民年金(65歳〜90歳):1770万円

厚生年金(65歳〜90歳):1027万円

合計:2797万円

 

つまり、日本の年金制度とは4200万円納めると、2797万円返ってくるものであると言えるのです。

 

支給額(2797万円)-負担額(4200万円)=-1403万円

 

このことから、日本の年金制度は負担額>支給額であると言えるのです。

 

 

ゆとり世代にとって、年金を納めることは損である

 

これまでのことをまとめますと、ゆとり世代の日本の年金制度は以下のようになっています。

 

負担額(保険料総額):4200万円

 

合計支給額:2797万円

国民年金支給額(65歳〜90歳):1770万円

厚生年金支給額(65歳〜90歳):1027万円

 

上記の、数字を見ていただければわかるとおり、現在20代であるゆとり世代にとって、

年金を納めるという行為は「損」な勝負であると言えるのです。

 

年金に納めるお金を、投資に回すことの方が将来の備えになる

 

ゆとり世代が、22歳〜65歳(43年間)までに

国民年金、厚生年金に納める金額の合計は約4200万円となっております。

 

それを、月額に直すと月々8.1万円です。

 

もし仮に、この8.1万円を年金の保険料ではなく、

インデックス型投資信託などをはじめとする金融商品に投資したとすれば、どうなるか見て見ましょう。

 

月々8.1万円投資に回せば、43年後に8500万円になる

 

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引用:楽天証券

 

上記を見ていただければ、わかると思いますが、

ゆとり世代が年金のために負担するであろう4200万円(月々8.1万円)を年利3%で運用すれば、43年後には8500万円になります。

 

こちらには、税金20%がかかりますので、実際は6800万円となります。

 

つまり、年金という金融商品に投資した場合は

合計:負担額:4200万円、支給額:2797万円(負担額の方が、1403万円大きい)

1403万円ほど、損失が出ている状態であり、

 

インデックス型投資信託(年利3%)に投資した場合には、

負担額:4200万円、支給額:6800万円(支給額の方が2600万円大きい)

2600万円ほど、利益が出るということになります。

 

つまり、我々ゆとり世代の合理的な行動としては、

年金に支払うお金を少なくし、投資に回していくということになります。

 

もし、投資を始めてみたいのであれば、

証券口座は、「WealthNavi」楽天証券がオススメです。

 

関連記事:【新入社員向け】投資初心者にオススメな証券口座を教えるよ

 

 

納める年金をできるだけ減らす方法3選

 

①企業に勤めない

②海外転出届けを出す

③4,5,6月の残業時間を減らす

 

①企業に勤めない

 

厚生年金に関しては、会社員が保険料を納めることは「義務」となっております。

しかしながら、反対に言えば、企業勤めでない方は厚生年金保険に加入する義務はありません。

 

そのため、フリーランスをはじめとした会社員でない働き方をすることができれば、

厚生年金の保険料は納めなくてよくなります。

 

 

②海外転出届けを出す

 

次は、国民年金に関してです。

日本では、国民年金に加入することは義務となっています。

それは、会社員、学生、個人事業主など働き方に関係はありません。

 

しかしながら、月々1万6000円以上も負担があるのは大きいですよね。

 

そんな時、知っておいて欲しいのが、海外転出届けです。

 

海外転出届けとは、海外に長期滞在する際に日本の住民票を抜く行為を指します。

 

海外転出届けさえ出しさえすれば、国民年金保険料を納める義務は無くなります。

 

海外ノマド をしている方々(アフィリエイター、ライター、エンジニアなど)は、

この手続きを取っていることが多いです。

 

 

関連記事:【海外転出届けとは】海外でノマド生活をする前に知っておきたい「住民票を抜くことで得られる3つのメリット」

 

③4,5,6月の残業時間を減らす

 

最後は、こちらです。

会社を退職したり、海外で仕事を行っていく(海外転出届け)ことはいきなり実施することは難しいですよね。

 

しかしながら、年金を納める額は少しでも抑えたいところですよね。

 

そんなあなたにオススメなのが、4,5,6月の残業時間を減らすということです。

 

というのも、厚生年金保険料は、4,5,6月の平均標準報酬額(平均収入)で決定しており、4,5,6月に残業が多いと平均標準報酬額が上がってしまいます。

 

そうすると、納めなければならない保険料が増加してしまうのです。

 

反対に言えば、4,5,6月以外の月に関しては、標準報酬額の決定に関しては関係ありませんので、どれだけ残業しても良いということなのです。

 

そのため、お忙しいとは思いますが、できるだけ4,5,6月の残業を下げると

納めなければいけない厚生年金保険料を下げることにつながるのです。

 

 

関連記事:【新入社員向け】4,5,6月は絶対残業するな!会社員が知らない社会保険料が決定する仕組み

 

 

 

まとめ:【ゆとり世代は年金を納めるな!】国民年金・厚生年金の負担額と支給額を比べてみた

 

ゆとり世代は、年金を納めると1403万円の損失が出る

 

厚生年金保険料の総額は、負担額:4200万円

国民年金、厚生年金、支給額総額は:2797万円(負担額の方が1403万円大きい)

 

 

つまり、ゆとり世代の若者にとって、年金を支払うことは、

1400万円ほどの損を生む行為である。

 

4200万円を投資に回せば、43年後8500万円になる

 

もし、年金に納めるはずであった、4200万円を自身で運用することができれば、

43年後には、8500万円の資産を作ることができる。

 

税金を支払うと実際に受け取れる金額は、6800万円。

 

6800万円は、年金支給額(2797円)よりも4003万円大きい。

 

 

お金の知識を身につけるには?

 

どうでしたか?

少しは、参考になる部分はありましたでしょうか。

 

最後に、簡単にですがお金について正しい知識を身に付けたい方に向けて

オススメな方法を紹介して行きますね。

  

本を読もう

 

まずですが、「本」を読みましょう。

 

20代は、いやいやお金の勉強って何よ?そもそも。

という状態だと思うので、そんな時はさらっと本を読みましょう。

 

オススメな本は下記でまとめてあります。

【新入社員向け】お金の勉強を始めるにあたって読んでおくべき本9選

 

これらの本を読んで下記の6つの質問に答えられるようになればひとまずOKです。

反対に、今下記の質問に即答できない方は上記の本に一通り目を通すことをオススメします。

 

・資産家と労働者の違い

・分散投資、集中投資の違い

・インデックス型、アクティブ型等信託の違い

・生命保険は加入すべきか否か

・機会損失とは何か

・評価経済とは何か

 

また、この他にも【新入社員向け】お金の勉強をしたいと思ったら知っておくべき50のことでお金に関する知識はまとめてありますので、

 

本はなんだか難しそうと感じる方は、上記の記事に目を通すだけでも

新入社員が知っておくべき金融知識についての理解は深められると思います。

 

その中で、節約に挑戦したり

「キャリアSIM→格安SIM(LINEモバイル)への変更など」

  

資産運用にチャレンジすることで

「WealthNavi」での自動分散投資など」

 

お金の知識だけでなく、実践力も上げていけるようにしていきましょう。

  

行き詰まりを感じたら、話を聞きに行こう

 

で、ある程度の節約や資産運用に挑戦した後にオススメなのが、

お金に関して詳しい方に、話を聞きにいくというものです。

 

というのも、自分で本で学んで実践していったとしても

理解が浅かったり、腹落ちしていない点も多々出てくると思います。

 

なので、自分自身の行動を正しく矯正する場として、

人に話を聞きにいくということをオススメします。

 

といっても誰に話を聞けばいいんだ?となると思いますが、

そんな時は無料で参加できる「お金の教養講座」を利用しましょう。

  

 

お金に関してのことって中々聞く機会っていうのはないと思うので、

こういった場を利用して日頃の疑問を解消していきましょう。

 

講師の方も丁寧な方ばかりで、

こちらが疑問に思ったことに対して、細かく回答してくれます。

 

もちろん無料ですよ!

 

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目次:【新入社員向け】お金の勉強をしたいと思ったら知っておくべき50のこと